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中上さんを指先に感じて…黒田さん200枚ライブペイント完成!

東北で監督が劇場を回った3日間。

その同じ3日間、都内では、監督の盟友・黒田征太郎さんが
『千年の愉楽』のポスターを手描きで200枚
ライブペインティングしていた。

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本日の黒田さん。
BGMは松田優作さんのベストアルバム。
「優作は中上さんと会いたがっていたんだ。
 でも、会えないまま、二人とも逝っちゃったから。
 だから、今日は二人を連れて来たんだ」と黒田さん。

白いポスターを目の前にして、
考え込む時間はわずか数秒。
汲めども尽きぬ泉のように、
次から次へと、黒田さんは、千年の愉楽の世界を
B全の紙の上に描き出していく。

先日、見学に来ていた学生たちに、黒田さんはこう話していた。
「僕はね、描く前に考えないんです。
 じっくり構成を…ということを、一切しない。
 もともと、こういうタチなんですね。
 それに、描く前に考え込むって、自分というよりも
 他人の評価を気にして、ほめられたいから、
 考えてしまうんだと思うんですよ」

今日も、描きながら、こう語っていた。
「僕は、ヒトにあれこれ言われるのが好きじゃない。
 僕がいいと思ったらいいんだ」

黒田さんの指先から、中上さんの気配がほとばしる。
中上さんへの愛情を込めて、
中上さんの『千年の愉楽』の行間に立ち上る情景に愛情込めて
黒田さんが、そこに魂を込めていくのを感じる。

その表現の瞬間には、他者の評価など、入り込む隙はない。

心が震えるような、ライブペインティングだった。

200枚、描き終えた時、黒田さんが、ラストの一枚に
中上さんへのコトバを書き添え、ペンシルを置いた。

「おわり!」
汗の光った黒田さんの顔に、笑みが浮かんだ。
最高の瞬間に、立ち会えたと思った。

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これらのポスターは、『千年の愉楽』公開劇場にて展示予定です!

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2012年06月20日 18:53に投稿されたエントリーのページです。

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