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2012年05月 アーカイブ

2012年05月17日

5月12日 先行上映会 名古屋シネマスコーレ劇場報告

2012年5月12日(土)、若松孝二監督待望の最新作2作連続先行上映会がシネマス
コーレにて開催されました。

まず1本目は『海燕ホテル・ブルー』。
上映終了後の舞台挨拶では、まず最初に地曵豪さん、片山瞳さんのトークショー
からスタート。
朝一番のラジオ取材を終えた、若松孝二監督と井浦新さんも合流。

4名さまによる舞台挨拶も無事に終了しました。

2本目は『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』。
こちらはチケット完売、立ち見の方もいらっしゃいました。
上映前、若松孝二監督、井浦新さんの舞台挨拶では、
若松監督の映画に対する熱い想い、
井浦さんの若松映画に対する熱い想いが炸裂していました。

上映開始と同時に若松監督は取材ラッシュ。
やはりマスコミも若松映画に対する思いは格段と違う意気込みで
取材していただきました。

6月2日(土)より『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』
『海燕ホテル・ブルー』はシネマスコーレにて公開です。

シネマスコーレ 坪井

2012年05月21日

静岡シネ・ギャラリー舞台挨拶報告 「海燕ホテル・ブルー」

16:30~『海燕ホテル・ブルー』舞台挨拶 (若松監督、井浦さん、地曵さん、片山さん)
@静岡シネ・ギャラリー

若松監督がシネ・ギャラリーを訪れるのは『キャタピラー』公開時から約1年9カ月ぶり。『海燕ホテル・ブルー』公開初日ということで、追加で設けた夕方の上映会でしたが、若松組常連俳優の井浦新さんと地曵豪さん、そして初参加となる片山瞳さんも一緒に来静ということもあって、多くのお客様に来場いただきました。


しかも、今回は6/2全国公開の『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』の先行上映が行われましたので、来場者の半分以上が続けて鑑賞していってくださいました。
舞台挨拶では、監督が進行役となってくださり、それぞれの俳優さん達はどういう気持ちで本作に取り組んでいったかなどを伺うことができました。
俳優さんらは端々に「台本が毎日のようにその場で変わるので…」「台本があってないようなものなので…」と言っていましたが、監督がそれを「この作品はフリージャズのセッションみたいなもん」といったことで、鑑賞後のお客様も「納得&笑」でした。
終始明るく笑いの絶えない雰囲気で舞台挨拶は進んでいきました。

会場には今回のために東京から来たお客さまもいらっしゃったり、「今日で『海燕~』は三回目なんですが…」といった熱烈なファンもいて、会場からの質問がたくさんありました。
監督も俳優の皆さんもひとつひとつ丁寧に答えて下さり、観客の皆さんの満足度もとても高かったと思います。
舞台挨拶後には「ジム・オルークのサントラ付き公式パンフレット」をお求めのお客様で長蛇の列!監督たちも一人ひとりに挨拶&握手をしてくれました。

静岡シネ・ギャラリー舞台挨拶報告 「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」

19:00~『11.25自決の日』舞台挨拶 (若松監督&井浦新さん)
@静岡シネ・ギャラリー

公式パンフレットを購入されるお客様がロビーに溢れていたので、『海燕ホテル・ブルー』からの入れ替えが少し大変でしたが、開始時間を遅れることなく『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』の舞台挨拶を始めることができました。


こちらは観賞前のお客様に対してということもあって、監督はうまく本作が製作される経緯や思いなど、井浦さんはどのように「三島由紀夫」という役に向かったかを話してくれました。
「この映画は決して見ても損をさせない仕上がりになっている」と完成度の高さと自信を感じさせる監督の言葉が印象的でした。
「もし「つまらなかった!」「損した!!」と思った人は、支配人に返金してくれと言ってくれても構わない」とお客さんの期待度を上げ、会場からは笑いが起こっていました。
また、『11.25自決の日』は静岡県内でのロケが多く、有名な三島由紀夫の演説シーンは静岡市役所で撮影したことに触れ、監督も「静岡の皆さんは「あそこで撮影したんだな」ということを頭の片隅に置いて見てもらったら、面白いと思います」と話しました。


公式パンフレットには「撮影日記」が掲載されています。(すごく詳しく丁寧に撮影の様子が書かれているので、当館では公開に先駆けて劇場で販売していますが)「観賞前でも鑑賞後でもパンフレットを見てもらえば、より一層に本作を味わっていただけると思う」と、監督が勧めてくれたので、当日の参加者の半数以上がパンフレットを購入してくれました。

帰りの新幹線の都合により、上映前の舞台挨拶となりましたが、こちらも盛況に終えることができました。静岡の地元ブログサイト「eしずおか」でも早速当日の様子をアップしてくれている方がいまので、是非そちらもチェックしてみてください。

舞台挨拶後は、監督と俳優さん達と一緒に静岡の自然薯(とろろ)を召し上がっていただきました。そこで、「支配人、劇場がお客さんでいっぱいになっているのは、嬉しいもんだろう?」と聞いてくる監督が一番嬉しそうだったのが印象的でした。

『11.25自決の日』の全国公開に先駆けた静岡のキャンペーンも、映画の大ヒットの“予感”が“確信”に変わるほど、大盛況に終わりました。

2012年05月23日

明日、いよいよカンヌ入り!

異例の冷たい雨が続くパリ。
本日の若松監督は、「若松孝二のドキュメンタリーを撮りたい」という
フランスの映画監督との打ち合わせ。
過去の作品、昨年制作した3作品、そしてこれからの構想など
話しは尽きない。

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が、「本日はあくまで打ち合わせ。この濃密な話題の核心は
実際のインタビューを撮影する日にとっておきましょう」と笑顔で握手を交わす。
時代や文化を越えて影響を与える挑戦的な作品を作り続けてきた
若松孝二の頭の中を、様々なシーンを撮影することで描き出そうという
極めて刺激的な企画となりそうだ。

さて、明日の朝、いよいよ若松監督は、リヨン駅からカンヌ行きの列車に乗り込む。
41年ぶりのカンヌ国際映画祭の舞台が待っている。
「11.25自決の日」が、世界と出会う瞬間が近づいている。

カンヌリポート、可能な限り、ブログでリアルタイムにアップしていきます。

2012年05月24日

碧き地中海の街、カンヌの静かな熱気

昨日、曇り空のリヨン駅を出発した新幹線は
すぐさま緑豊かな小麦畑の中を突き進み、
みるみる灰色の空が青く晴れ渡り、
乾燥した白っぽい土くれが現れ、
赤い瓦屋根の街中を通り抜け、
いつしか、地中海の碧さが目に眩しい
南仏の沿岸を走っていた。

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黙って車窓の風景を見つめる若松監督。
「41年ぶりのカンヌですね。」と声をかけると
「ああ、同じ海の碧さだね」とうなずく。
「41年前、カンヌ映画祭を終えた僕は、
そのままパレスチナに渡ったんだなあ」

その監督が、今、「三島由紀夫と若者たち」を描いた作品を世に送り出し
再びカンヌへと招かれた。
フランス及び世界のメディアや関係者たちが注目するのは
若松孝二の、あの時代の描き方、三島のイデオロギーや生き様に対する
監督の眼差しであろう。

午後2時。予定通りカンヌ駅に到着。
南仏の陽射しが眩しいカンヌ、
普段は静かな田舎町が、映画を愛する世界中の人たちを迎え入れ
一種の不思議な熱気に包まれていた。

夜、井浦新がニース空港に到着し、カンヌ入り。

明日は現地の関係者、海外の映画関係者らとのミーティングを重ねる一日。
合間に日本メディアの取材も。
そしていよいよ、明後日、公式上映の幕が開く。

2012年05月25日

若松作品への熱い眼差し

本日の監督は、終日、打ち合わせと取材。
「実録・連合赤軍」以来の付き合いとなった
フランス配給会社のスタッフたち。
スイス・ロカルノ映画祭のディレクター。
イタリアのテレビ局ディレクター。
皆、若松作品を味わい尽くし、この味わいをヨーロッパに知らしめたいと
熱い眼差しを若松作品に注いでいる人ばかりだ。

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今回、若松監督に通訳兼コーディネーターとして付き添うのは
若松作品のフランス語字幕なども手がけ、長年監督の通訳を行っている
高橋晶子氏。
監督の言葉の行間の意をしっかりとくみ取って相手に伝えてくれる
頼もしい理解者である。

海外の各氏との打ち合わせの合間に、
井浦新と若松監督を、日本からの新聞各紙が囲みで取材。
眼下にカンヌの碧い海を臨み、空を白いカモメたちが舞う
リゾートの緩く流れていく時間をかき乱すように
監督と井浦が、それぞれ「三島由紀夫」について熱く語る。

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インタビューの途中、監督がこう言った
「いよいよ、明日(公式上映)ですからね。
 フランスの人たちが、どんな反応を見せてくれるのか。
 僕みたいに図太い神経の持ち主でも、
 そりゃ、今夜は眠れないですよ。
 公開前夜と同じ心境です」

そう言いながらも、次の瞬間には次回作の構想を熱く語り出す。
監督の作品作りへの情熱は、ますます加速しているようだ。

2012年05月26日

「三島」一般上映第一回目、長蛇の列!

本日現地時間14時、ある視点の大会場「ドビュッシー」の大スクリーンにおいて
「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」第一回目の一般上映が行われた。

開演前から会場前には長蛇の列。
1000名以上が入る劇場は超満員となった。

監督は現在、フランスプレスの取材を受けており、
「なぜ今、三島なのか」
「現代において三島が何を投げかけるのか」
などの質問が相次いでいる。
あと数時間後には公式上映のレッドカーペットが待っている。

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スタンディングオベーション

25日22時。
会場前にエンディングの「Only You」が流れ
井浦新と満島真之介と並んで、若松孝二が
赤いカーペットの上を歩いて行った。

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カンヌ映画祭ある視点部門の劇場「ドビュッシー」。
2時間後、エンドロールが消えると、
劇場内に拍手がわき起こった。
観客たちのスタンディングオベーションである。
監督に近寄り、感動したと涙ながらに語る人の姿も。

若松監督の顔に、ようやく安堵の表情が浮かんだ。

続いて深夜0時過ぎ、日本のメディアの囲み取材を行う。
疲労の色の濃い監督だが、それ以上に、その瞳には
観客たちの反応に対する喜びが漲っていた。

三島由紀夫と楯の会の行動に対するフランスの観客たちの反応は?
作品をどのように理解した、あるいは逆の意味での反応などを感じた手応えは?

日本のメディアから投げかけられる一つ一つの問いにも
いつもの元気な若松節が炸裂する。

監督の隣で、大役を果たし終えた井浦も、穏やかな笑顔で質問に応じている。
また、満島は、初の大舞台を経て、改めて怒涛のロケを振り返った。

「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」
公開1週間前。

うれしい手応えを確かに感じた、ワールドプレミアの長い長い一日が終わった。

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写真は、公式上映直前の一枚。
美しいカンヌの夕暮れを背景に。

2012年05月28日

さよなら、カンヌ

今朝、TGV列車に乗って、パリへ戻ってきた。
車中で、「ブラボー!」と声をかけられるなど
暖かい声に見送られて、カンヌと別れを告げた。

カンヌ国際映画祭という大舞台に41年振りに戻って来て
再び、物議を醸す作品を世界に向けて発信した若松監督。
前日の夕方まで、海外プレス、フランス国内プレス
日本のプレスと、精力的に取材を受け続けた。
その前夜の公式上映の疲れを見せずに
繰り返される質問に1つ1つ答え続けた一日だった。

あるメディアのインタビューの時、
レッドカーペットについて聞かれた監督は、こう答えた。
「見せ物になった気分ですよ。
 被写体は、僕じゃないんです。作品ですよ。
 作品を観て欲しい。
 僕がカーペットを歩く姿なんか見せたってしょうがないでしょ」

実際に、レッドカーペットでの若松監督は、
左右のフラッシュにも、周囲の煌びやかな人々にも一瞥もくれず
ひたすら、真っ直ぐに前を見て、一歩一歩階段を上がっていった。
最上段でも、一度も振り向くことなく、会場内に消えていった。

媚びない。
浮つかない。
惑わされない。

「俺は、ただの映画屋です。
 趣味も何もない、映画作るしかできない人間ですから。
 これまでも、そしてこれからも、自分の作りたいものを作っていくんです」

黙って進んでいく若松監督の背中が、そう語っているように見えた。

パリへ戻ってきた監督の頭の中は、
今週末に公開される劇場の事でいっぱいになっている。
「これからが、勝負だ」

50年以上、映画を撮り続けてきた若松孝二。
100本以上の作品を生み出す度、観客たちに真剣勝負を挑んできた。
そして今、カンヌの大舞台で、その勝負のカードは世界に向かって切られた。
井浦新の演じる、新しい三島像に、劇場内がどよめいた。
日本の映画史に新たなモメントを刻んだ。

6月2日の全国公開で、多くの人が監督の勝負に応えてくださることを祈りつつ
フランスからのリポートを終えたい。

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フランスでお世話になった皆さま、ありがとうございました。
特に、素晴らしい通訳と、暖かいフォローで若松組一同を支えて下さった
高橋晶子さん、ありがとうございました。

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